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最近話題のジョリパットのローラーパターンって、どうなの?

《目次》
・ジョリパット ローラー系パターンとは
・施工難易度
・施工に際しての注意点
・メリットとデメリット

乙成さん
乙成さん

こんにちは
前回に引き続きトライズ乙成(オトナリ)が解説します

今回は最近話題の「ジョリパットローラーパターン」について、検討中の方へのアドバイスや施工時の注意点をお伝え出来たらとおもいます。

ジョリパット ローラー系パターンとは

サイトー
サイトー

ジョリパットをローラーで模様を付けていくパターンですね

乙成さん
乙成さん

そうそう、ローラー系と言っても大きく2種類あって
①昔からあるパターン
 
砂骨ローラーに予め凹凸が付けてある物や塩ビのパイプにゴム系のウレタンで凹凸を付け引っ張るように転がすパターン
②比較的新しいローラーパターン
 
シリコン製で最初から模様が付いているローラーを転がしてスタンプのように写していくパターン
があります。

代表的なパターンとローラー

①リップル/あやめランダム

リップル T3014
あやめランダムカット T3401
リップルローラー
あやめローラー

②アンティークストーン/スクラッチライン

アンティークストーン T2024
スクラッチライン T1702
アンティークストーンローラー
スクラッチラインローラー

同じローラー系パターンに分類されていますが、この二つ、施工方法が結構違います。

①の「リップル/あやめランダム」は、職人さんの感覚がそのまま表れるダイナミックな仕上りの印象
②の「アンティークストーン/スクラッチライン」は、ローラーが仕事をしてくれるイメージだが、塗り配り手の上手、下手が出やすい繊細な仕上りの印象

施工難易度

サイトー
サイトー

施工難易度はどうなのでしょうか

乙成さん
乙成さん

どちらも施工経験を重ねればなんて事もないですが、
今回は注意点の多い②のシリコン系ローラーについて説明します。
その中でも上記の「アンティークストーン」や「スクラッチライン」はランダムに転がすだけなので比較的易しい方だと思いますが、中には「ブルックリンウォール」や「ソードストーン」のような横ラインを通さないと台無しになってしまうパターンもあるので要注意です。

まず施工方法は、均等に材料を塗り配り、その後転写液を施工面とローラーに塗布し模様を写していきます。
ポイントは塗り配るときに均等に塗る事が重要です。この時に塗り厚がバラバラでボコボコしていると、後々綺麗な壁に仕上がらないのでそこは意識しておいた方が良いです。

因みに、「バーナー」「ファンタジーブリック」「アンティークストーン」「スクラッチライン」はニチハ大壁工法の保証対象パターンですよ。

ニチハ大壁工法の記事についてはこちらをご覧ください。

アンティークストーン BK650
サイトー
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なるほど
という事は、ジョリパットに限らず、塗り壁をするときは全てにおいて塗り厚が重要なのですね。
他になにか注意点はありますか?

施工に際しての注意点

乙成さん
乙成さん

注意点をいくつか挙げますね

【注意点】
1 転写液はシリコン系の溶剤なので皮膚につかないようにした方が良いです。
  吸い込んだり、目に入ったりも要注意です。
2 転写液は霧吹きか噴霧器で塗布すると効率が良いと思います。
3 またローラーも消耗品ですので、目安100~200㎡で1本ダメになると思ってローラーを補充
  しておいた方が良いです。
  それと、別売りの「入隅用シート・2枚入り」も忘れずに!ローラーなので入隅はもちろん細
  かいところは模様が付けられないですからね。
  ローラーを長持ちさせるには転写液にローラーを浸けておかないことですよ。
  (ぶよぶよになってしまいます)

入隅用シート

4 転写液を塗布し、仕上げた壁は乾きが悪いです。
  冬場に限らず翌日の雨に流されたり、パターンがダレてしまう事があるので、
  雨養生などの対策は必要です。
  冬場の特に気温が低い日はパターンがダレやすいです。

もう少し踏み込んで
これらのシリコン系ローラーパターンのオプション的位置づけでAG(エイジングを施す)仕上げがありますが、こちらはコツが必要です。
せっかく綺麗に納めたローラーパターンを台無しにしてしまったという話をよく聞きます。
施工時、練習用に大きめの板にパターンを付けておき、実際に試してから施工すると良いですよ。

アンティークストーンAG
アンティークストーン
スクラッチライン
ソードストーン
サイトー
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他のローラー系パターン以外と迷われている方や、施工を控えている業者さんに、これは知っておいてもらった方がいいことなどありますか?

乙成さん
乙成さん

お施主さんは特に気に入った模様を選んでもらうだけなので特別にはありませんが、提案する工務店さんや、施工される業者さんには、メリット、デメリットでもないですが他のパターンとの比較でお伝えしておきましょうか。

メリットとデメリット

メリット
・施工性が良い、ローラーで模様を転写していくのでパターンの個人差が出にくい
・鏝では不可能な模様がシームレス(継ぎ目なく)な表現が可能
・A4サンプルで仕上がりをイメージしやすく、採用率が比較的高い

デメリット
・シリコン系転写液を使用する為、乾きが遅くなり施工性は上がるが乾燥までに時間がかかる。特に冬場は施工後1日~2日は注意が必要
これは内装にも言えて、器具付けの際やその後に入って来る業者さんに傷をつけられやすい
※このデメリットは呼びかけと、施工後の養生期間を全体の工程に設ければ難なく解決できますけどね。

サイトー
サイトー

ローラーで模様を写すだけなので、DIYでも出来そうと思っていましたが・・・甘かったです

乙成さん
乙成さん

でも、小さなお子様でも左官体験で板に模様を付けるだけだったらプロと同じ仕上がりになるので、案外ウケるかもしれませんね

この記事の回答者:乙成より

ジョリパットに限らず、どんな材料も缶に入っていたり、袋に入った荷姿で納品されます。
缶から出して、袋から出して、混ぜて、練って、最後は職人が技術を駆使して提供する。
なんだか料理に似ているなと時々感じます。

恐らく施工金額はそれほど大きな違いはないと思います。
レストランや町中華などもベースの金額は大きな違いはないと思います。
でも壁って毎週塗り替えるものではありませんよね。
なので、私たちは、お施主さんに満足してもらえる仕上げを常日頃から心掛けております。
レストランでいうならばミシュランの星ホルダー店を目指している感じですね。

まずは、何を塗るかで良いと思います、でもその次は誰に頼むかが非常に重要です。
「塗り壁したいけど、業者がおらんのじゃ!」という方はいつでもご連絡ください!

乙成 明志 
有限会社トライズを設立当初から支える
豊富な知識と経験で職人としても管理者としても信頼は厚い
趣味は家族、高校野球観戦
トライズの最年長、あだ名は「博士」

有限会社トライズ
私たちは、愛知県安城市を拠点に「塗り壁専門業者のトライズ」を認知していただくため約20年間塗りまくっている「有限会社トライズ」です。
おかげ様で県外よりお声掛けいただく事もあり、少しずつ認知してもらってきたかなと実感しています。
このブログでは「塗り壁は良いんだけど高いし、リスクある」という工務店さんや、お施主様の意識を変えたい!
という想いで情報を発信していけたらと思います。

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