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ジョリパット ミーティアって難しそう!?どんなパターン?

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前回の予告では、今回ミーティア仕上げを紹介する予定でしたね。
では早速本多さんよろしくお願いします。
その前に、ミーティア仕上げって、鏝で仕上げるパターンですか?エンシェントブリック仕上げのようにも見えますし、どうでしょうか?

《目次》
ミーティア仕上げとは
施工のポイント
   1:「施工の手引き」にある配合を守る事
   2:事前に足場のチェックや現場環境を確認する事
   3:コンプレッサーや道具を確認する事
   4:施工前の試し施工(試し吹き、押さえ)は慣れるまで必ず行う
   5:鏝で押さえる人はなるべく同じ職人で

本多さん
本多さん

こんにちは、トライズの本多です。
そうですね、今回はミーティアでしたね。実はミーティア仕上げは吹き付け後、鏝で押さえていくパターンになります。
吹き付けが必要な事から、左官屋さんより塗装屋さんの方が身近な仕上げと言えるのではないでしょうか。
トライズにも左官屋さんからミーティア仕上げの依頼が時々ありますしね。

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そうなんですね。
雰囲気あっていいなーと感じていましたが、その理由はひと手間余分に掛かっているからという事もあったのですね。

本多さん
本多さん

そう言われると、確かに一見大変そうですが、ポイントを押さえればバッチリ仕上がりますので、このあたりを重点的にお伝えしますね。

ミーティア仕上げとは

本多さん
本多さん

「ミーティア」は流れ星とか、星屑という意味から付けられた名前だそうです。
ジョリパットの中でも比較的新しいパターンになります。

ミーティア カラーT2008

そう言った名前の由来なども知っておくと良いですよ。
仕上るときゴールのイメージができるので、迷わず施工できると思います。

吹き付け(ロック吹きくらい)した後、乾く前に鏝でランダムに横→横→横と模様をいい感じに潰していきます。

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ミーティアって名前つけた人天才ですね!
イメージにぴったりです

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では、施工のポイントをお願いします!

施工のポイント

本多さん
本多さん

施工のポイントは5つです!

1:「施工の手引き」にある配合を守る事
2:事前に足場のチェックや現場環境を確認する事
3:コンプレッサーや道具の確認をする事
4:施工前の試し施工(試し吹き、押さえ)は慣れるまで必ず行う事
5:鏝で押さえる人はなるべく同じ職人で

1:「施工の手引き」にある配合を守る事

施工の手引きにある配合を守る大事さは、エンシェントブリック編小粒ロックS編にて唱えた通りです。

大事な事なので必ず守ってください。

2:事前に足場のチェックや現場環境を確認する事

足場があまりにも近いと吹きムラは必ず出てしまいます。
そう言ったリスクを伝え、工事前に現場確認をして、足場が近すぎる場合は担当の現場監督さんに相談をし、盛り替えてもらう必要があります。
また、近隣に駐車場がある場合は、カーシートの準備も必要となりますので必ず事前の現場確認をし、担当現場監督さんと協議し飛散防止に努めます。
サイディングの不陸なんかもこの時チェックしてくださいね。
特にミーティア仕上げの場合、サイディングの不陸の確認は重要で、著しい不陸は直してもらいますが、それでも全くフラットにはなりません、そこで「この現場の〇〇の面の何段目に不陸がある」「この現場は全体的に角に段差がある」など、仕上げる職人全員で共有しておくことが大切です。

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吹き付けベースなので飛散対策はマストですね
あと不陸の部分ついてですが、小粒ロックSよりもシビアに気を付けるという意味ですか?

本多さん
本多さん

はい、通常小粒ロックSは1人の職人がメインで吹き付けしますが、ミーティアは後から追っかけるように鏝でパターンを付けていきます。
不陸がある箇所を同じ力で押さえてしまうとそこだけ潰れ過ぎてしまい、足場を解体した後、ラインがくっきり目立ってしまうというトラブルにつながるので、そういった事前の情報を吹き付ける職人
と、押さえる職人とで共有しておく必要があります。

ミーティア施工の様子

3:コンプレッサーや道具の確認をする事

本多さん
本多さん

こちらは小粒ロック編でもお伝えしましたが、再確認のためにもう一度お伝えしますね

事前の点検や普段の手入れは当たり前のことなので省きますね。コンプレッサーは馬力を確認してください。 
通常吹き付けは2馬力のコンプレッサーで十分ですが、小粒ロックなど厚吹きする場合は3馬力を推奨します。トライズでは、大きな現場などでコンプレッサー込みでお手伝いに来てもらう場合は、3馬力で揃えるようにしています。
2馬力ですとエアーの供給が追い付かなくなり、模様の大きさが揃わなくなります。これが吹きムラの原因にもなります。
ガンも同様で、2人以上で仕上げる場合、ガンの種類やノズルの口径がバラバラだとパターンも揃わないのでその辺りもチェックする必要がありますね。
※私は小粒ロックSの時のノズルは8㎜ですが、ミーティアでは10㎜のノズルで吹いています。
あと、押さえる時は普段使い慣れている鏝で良いかと思います。
ちなみにトライズはエンシェントブリックやミーティアに限らずほとんどの外壁パターンは基本、ステンレスの0.5㎜ 270㎜で統一しています。

私のセッティング ミーティア

コンプレッサー・SC-22GMS(精和産業)
SEIWA マルチガン BG1
※ノズルはスタッコ用10.0㎜を使用しています。
SEIWAマルチガンBG1を使う理由
個人的に「掃除のし易さ」と「細かなパターン調整が可能」なことからこのガンを使用しています。
万能鏝ステンレス 0.5㎜ 2701㎜(アローライン工業)

4:施工前の試し施工(試し吹き、押さえ)は慣れるまでは必ず行う

本多さん
本多さん

実はどんなパターンもそうですが、慣れるまでは試し吹きや、試し施工をしてから足場に上がるように心がけています。
特にミーティアは吹き付けの塗布量(粒の大きさ)や押さえる加減で全く違うパターンになりますので、事前に板など置いて試し施工は非常に大事です。
なので面倒ですが、トライズではミーティアは特に毎回試し施工をしてサンプルなどから照らし合わせてみる、もしくはお施主さんや担当者さんに承認をもらうようにしています。
これも後々のトラブル回避のためですね。

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力加減で模様が変わるなんて難易度高そうですね

本多さん
本多さん

少し大袈裟かもしれませんが「転ばぬ先の杖」ではないですが、準備を念入りに行って悪いことは一つもありませんしね。
私はいつも心がけていますよ。

ジョリパットJQ650 ミーティア仕上げ(大壁工法)
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いつも本多さんが指名されるのにはやはり理由があったのですね
さすがです!

5:鏝で押さえる人はなるべく同じ職人で

本多さん
本多さん

「鏝で押さえる人は同じ職人で」とありますが、これは現場単位で同じメンバーで施工することを勧めます、という意味です。
その日その日でメンバーが変わると先ほども言いましたが、力加減で模様が変わるのがミーティアです。 
なので、いくら面が変わっても人が変わるとすごく違和感ある仕上げになる事があるので気を付けてください。慣れてこれば他人のパターンに合わせて押さえるといった事は簡単かと思いますが、慣れないうちは用心してくださいね。
まあ、アドバイスと捉えてくれたらと思います。

本多さん
本多さん

それと、マニュアルでは 下吹き1㎏/㎡ その後仕上げ吹きとなっていますが、不陸のが心配な場合は鏝で全体に下コスリを入れて不陸調整をしてください。

ジョリパットJQ650 ミーティア仕上げ(大壁工法)
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本多さん、ありがとうございました
なんだか難しそうですが、経験ある塗装屋さんとかでしたらこの記事を読んだら理解できそうですね

本多さん
本多さん

そうですね。
こういったブログをきっかけに少しずつでも良いから塗り壁が普及してくれるとうれしいですね!
そういえば、ジョリパットが続きましたが、トライズは他にもドイツの Sto や、アメリカの Stuc-o-O-Flex なんかも取り扱っていますのでこちらも紹介していきたいですね。

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では、次回はジョリパットシリーズを一旦お休みして海外製品についてやりましょう!

本多さん
本多さん

了解です!

この記事の回答者 本多より

ミーティアは小粒ロックS同様、工期さえあれば少人数(2.3人)で仕上げられるパターンですので、比較的提案しやすいかと思います。大きな壁でも吹き手2人、押さえ1人で十分こなせます。小さなアクセント壁であれば1人でも十分です。経験ないから心配だ、という方は遠慮なく質問下さい。ご依頼いただければ、どこでも伺いますし、愛知まで来ていただければ実際の現場で経験していただけると思いますので、この記事読んで「あっ」と思った方、遠慮なく連絡くださいね!

本多 高明 ほんだ たかあき
有限会社トライズを創業当時から支える職人
県外からも指名で呼ばれるほどの経験と確かな腕を持つ
趣味は釣り
社内では仲間想いの兄貴(お父さん)的存在

有限会社トライズ
愛知県安城市で塗装と左官を融合した特殊塗装や塗り壁、吹き付けのプロ集団です。
内装、外装仕上げにおいて常に新しいもの、機能に優れたもの、心奪われるものを探究しています。
〒446-0031
愛知県安城市朝日町14-12
TEL:0566-73-6520
HPはこちらから→https://www.tries.co.jp/

Instagram→有限会社トライズ(@tries.inc)
※ギャラリーを併設→GALLERYDOUBLEEIGHT
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